本章ではインターネットの不具合やトラブルについて説明します。誰でも、突然インターネットに繋がらなくなると大変に困るかと思います。管理人のように、生活がインターネットに依存している場合、インターネットの不具合やトラブルは致命的で早急な復旧が求められます。
しかし、インターネットの不具合やトラブルは多種多様で、なかなか解決の糸口すら見いだせないことがあります。冷静に問題を切り分けて行く事が重要です。
TCP/IPには、OSI7階層という概念があります。1層物理層、2層データリンク層、・・・7層がアプリケーション層となり、物理層というのはケーブルや物理的な電気トラブルで最高層のアプリケーション層とはアプリケーションです。つまり、トラブルの切り分けはLANケーブル、ネットワークインタフェース、プロバイダの問題といったものから疑ってみるものです。
無線LANに関するトラブルについては別の章で説明しています。また、無線LANの問題よりも有線LANの問題の方が奥深く、やっかいな場合が多いようです。
電子レンジを使用している時にドライヤーを使う等、一時、非常に電気を使用することによりブレーカーが落ちてしまう事があります。その後、インターネットに繋がらなくなってしまう場合があります。
光電話ルーターであれば「PPP」というランプが消えています。そのような場合、最初に、ルーターの電源を抜いて、ルーターを再起動させてみます。
それで繋がらない場合、ルーターの画面を開いてプロバイダーのIDとパスワードが入力されているかを確認します。ブロードバンドルーターの設定はこちらで、光電話ルーターの設定はこちらで紹介しています。
しかし、正しく設定されている、あるいは正しく設定されておらず、正しいIDとパスワードを入力してみたにも関わらず、それでもつながらない場合があります。
そのような場合は、ルーターの初期化を行ってみます。ルーターの初期化は、メニューや電源投入時にボタンを押すことにより出来ます。マニュアルに必ず書いてあります。ルーターの初期化によりほとんどのトラブルは解決しますが、それでも駄目な場合はルーター本体の不具合と考えられます。ブロードバンドルーターであれば修理や交換、NTT等のキャリアのレンタルであればNTT等のキャリアの修理窓口に電話することが必要です。
ADSLモデムはダウンすることがあります。光ファイバーでは生じません。ADSLモデムはノイズに弱いため、落雷で落ちてしまうことがあります。また、電話がかかってきたり、かけたりすると落ちてしまうこともあります。
落ちているか否かの見極め方は、モデム前面のランプを確認します。「ADSL」というランプが点灯していると正常で、点滅(チカチカ)の状態だと落ちています。
新しいモデムには自動復帰機能があるため、ダウンしたとしてもモデムが自動的に再起動しますので、すぐに復帰します。従い、古いタイプのモデムは落ちやすいと言えます。
モデムには電源のスイッチはありませんので、モデムの電源アダプターを外して電源を落とします。それから10秒程経過してから再度電源を入れます。それでも駄目な場合はモデムが壊れた可能性がありますので、キャリアやプロバイダーに相談してみた方が良いと思います。
セキュリティソフトのロックや誤動作でインターネットに繋がらなくなる事があります。
対応策は、セキュリティソフトのロック解除あるいはセキュリティソフトを停止させる事です。
又、概ねセキュリティソフトの各メーカーのホームページの「良くあるお問い合わせ」のようなページに対応方法が記述されています。
光ファイバーで支払いを安くするため、ライトプランに変更した場合、プロバイダーにその旨を伝えて、プロバイダー側で設定変更を行ってもらう必要があります。プロバイダー側で設定変更をしないとインターネット接続が出来なくなります。この場合は自分で出来る設定はありません。
新規にプロバイダー契約して、当初は正常にインターネットが使えていたのに、2、3週間後に繋がらなくなることがあります。これはプロバイダへ支払い方法を伝えていなかったため、接続を停止されたことによります。
プロバイダからメールで催促が来ているのですが、これを見落とすと停止されてしまいます。プロバイダに支払い方法を伝える事で復帰します。
ひかり電話ルーターを再起動すると、インターネットに繋がらなくなるといった不具合が生じる事があるようです。
まず、ルーター前面のランプを確認します。
電話は「VoIP」、インターネットは「PPP」のランプが緑色に点灯していると正常です。
ランプが消えている、点滅の場合は不具合が生じています。
対策は、再度、再起動させることです。
電源ケーブルを本体から抜いて電源を切りますが、電源を切って入れるまで20秒程待つことが重要です。
「VoIP」と「PPP」のランプが点灯するまでに10分程かかることもあります。駄目でも数回は繰り返してみます。それでも駄目であれば、ルーターが壊れているなどの障害かもしれませんので、NTTに連絡するのが良いと思います。
LANケーブル抜き差しして使い続けると、コネクタ部分が金属疲労を起こして、使えなくなってしまうことがあります。また、LANケーブルを無理矢理差し込もうとしても、コネクタ部分が壊れてしまうこともあります。修理は高額です。
基本的には頻繁にLANケーブルの抜き差しは行うものではなく、複数の場所でパソコンを使う場合は無線LAN接続にすることをお奨めします。
大学に自分のパソコンを持って行くと「プロシキーサーバー」の設定をされる場合があります。これはネットワークの設定が大学の設定になった状態といえます。
解除すると正常になります。設定方法は、インターネットエクスプローラーからインターネットオプションを開き、接続タブをクリック、LANの設定をクリック、アドレスとポートに何か入力されていたら、LANにプロシキーサーバーを使用する・・・という左側のチェックを外します。
計画停電後に突然インターネット接続が出来なくなる事がありました。これを未然に防ぐためには、計画停電開始前に、モデム、ルーター、無線LANルーター、光電話ルーター等の電源を切り、計画停電終了後に電源を入れることで回避出来ます。